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要 旨:日常の会話で、また、文章で、日本人がよくオノマトペを使っている、その中に喜怒哀楽に関するオノマトペの表現はとても豊かである。これらの表現を通して、より深く日本人の内面的な姿を覗き、理解できるのであろう。本稿は日本語における喜怒哀楽のオノマトペをめぐり、これらの表現に現れる特徴をまとめたものである。
キーワード:オノマトペ 喜怒哀楽 特徴
日本語における「喜怒哀楽」のオノマトペ(1)の表現はとても豊かである。これからは主に三つの視角から喜怒哀楽に関連するオノマトペの特徴を分析する。それらの分析を通って、勉強に役立つのは望ましいことである。
一、音韻の特徴
田守(2)は日本語オノマトペの音韻·形態的特徴を詳しく検討した結果、音韻的特徴として、促音、「り」語尾、反複、母音の長音化、撥音が挙げられている。また、清濁によって、伝わったニュアンスも違ってくるのである。具體的に喜怒哀楽に関連するオノマトペにおいては、どんな特徴があるであろう。
1.1促音、「り」語尾、反復の特徴
ここでは、「にっこり」、「にこり」、「にこにこ」を例にとって、これらの特徴を見てみよう。
この三つの形態はいずれも基本的には温和な気持ちで、嬉しそうに笑う様子を表しているが、微妙に異なるニュアンスを含んでいることを直感的に理解できるはずである。
まず、「にっこり」と「にこり」を比べてみよう。
この二つの形態は、「にこにこ」と比べて、いずれも連続しない一回きりの笑顔を表現するが、「にっこり」は、「にこり」よりも笑い方が素早くて急な終わり方をしているように感じられる。このことから、促音は声が突然止まり、また動作の一回的な瞬間性を表すその「スピード感」、「瞬時性」、「急な終わり方」といった象徴的な意味を持っていると言えるであろう。
また、「にこり」は、「にっこり」よりも笑い方が柔らかく、穏やかなように感じられる。従って、「り」は、ある程度で柔らかさ、ゆるさを表す感じがある。また、突然の動作と音を表す時、促音「っ」より、リズムは少々速い。
それに対して、「にこにこ」は人が温和な気持ちで、連続して笑っている動作を描写しているのは直感的に理解できる。従って、反復形は音や動作の連続や継続、またはその繰り返しを表している。それは主に物事および動作の反復を強調する。
以上から、促音は「スピード感、瞬時性、急な終わり方」といった象徴的な意味を、「り」は「穏やかな感じ」といった意味を、反復形は「連続、繰り返し」を表していることがわかる。
1.2 母音の長音化と撥音の特徴
これから、「わっと」、「わーっ」、「わーん」を例にとって、母音の長音化と撥音の特徴を見てみよう。
例(3)(1)驚かされて、女の子はわっと泣き出したんだ。
(2)変わり果てたわが子の亡骸に、母親はわーと泣き伏した。
(3)叱られてドアの外に出された子が、わーん、わーんと泣いている。
この三つの形態は泣き声またその様子を描写しているが、「わっと」より、「わーっ」の方は泣き声を出している時間が幾分長いように感じられる。また、「わーん」の方は泣き声の響きがよく感じられる。
従って、母音の長音化は物事の音、動作また状態の継続を表す効果がある。また、撥音は音響の響きを表す働きがある。外界にある余韻の強弱、動作及び様子のリズムを強調する効果がある。
1.3清濁音の特徴
オノマトペには、「ぷりぷり」と「ぶりぶり」のように、濁音と清音また半濁音のペアを成すオノマトペが多数存在する。
例(4){「ぷりぷり」·「ぶりぶり」}怒る
(5){「ぽろぽろ」·「ぼろぼろ」}涙を零す
「ぷりぷり」と「ぶりぶり」という清濁のペアはいずれも怒っている状態を描写するが、濁音の方が半濁音よりも程度が激しいことを表している。このように、関わっている動作や状態の程度が激しいという点でもニュアンスの違いが見られる。
また、「ぽろぽろ」と「ぼろぼろ」のペアは共に涙を零す状態また音を描写できるが、「ぼろぼろ」の方は涙の粒はもっと大きいまた多いように感じられる。このように、濁音は清音·半濁音よりも分量や数量が多いことを表すようである。また、濁音は清音·半濁音よりも関わっているものが大きいことを表す。
従って、清音は鋭い、ささやかできれいで、軽さを表しているのに対して、濁音は鈍くて汚くて、重さを表していることがわかる。それに応じて、濁音は清音·半濁音よりは関わっている動作や状態の程度が活発で激しいこと、関わっているものが大きいこと、分量や数量が多いことを表すといった三つの効果がある。
二、ニュアンスの差
オノマトペは生き生きとした臨場感に溢れるという特徴を持っているので、文学作品、広告などに多用されているが、実際使用中には同じ意味を持っても、それぞれニュアンスの違いに注意する必要がある。
「にやり」と「にんまり」
例(6)すった財布の予想以上の中身に、すりはにやりとほくそ笑む。
(7)会場を埋め尽くした入学式の光景に、予備校職員たちの表情はなんとなくにんまり。
ここに挙げた「にやり」と「にんまり」は基本的には満足してほくそ笑む様子を描写するが、「にやり」はうまくいったと思う瞬間、思わず浮かべる笑いであるのに対して、「にんまり」は、満足感を味わっている感じでの笑いである。
三、感情色彩の差
褒めること、貶すこと、愛すること、憎むこと。この四種類の感情色彩から見ると、一部のオノマトペは強い感情を持っている。短文においても、鮮明的に話し手の感情、あるいは態度を表している。特に聞き手に伝わった感じによって、大体肯定的なパターン、否定的パターン、中性的なパターンという三つの種類に分けられる。 以下では「笑う」に関わるオノマトペを例にしてこの点を説明してみよう。
3.1肯定的なパターン
肯定的なパターンは主に聞き手に積極的なイメージを伝える。
例えば、「からから」は堅くて薄手の物体が連続してうち当たる音である。回転音として捉えられることが多い。人間の、屈託のない高笑いの形容にも用いられる。
例(8)「大成功!」の報せを受けて、からからと高笑い。
3.2否定的なパターン
否定的なパターンは大体消極的なイメージを聞き手に伝える。
例えば、「にやにや」は内心悦に入ったり、さまざまの思い入れがあったりして、笑いを浮かべる様子を描写する。
例(9)よほどいいことがあったらしい。一人でにやにやと思い出し笑いをしている。
3.3中性的なパターン
このパターンは人為的な感情を抜きに、物事をありのままに描写する。
例えば、「にっと」は満足げに笑いを浮かべる様子を描写する。
例(10)千円札を握らせると、老人はにっと笑って案内に立つ。
「にーっと」は、強調した言い方であり、小気味良い気分を表す笑にもなる。
おわりに
以上から、本文は例をあげながら、具体的に音韻、ニュアンス、感情色彩という三つの立場から喜怒哀楽に関連するオノマトペの特徴をまとめたが、資料また個人能力の制限で、まだきちんとまとめられなかった語彙量は相当あるに違いない。
また、オノマトペそのものも実際の言語生活に応じて、変化しつつあるから、これからは、日本人とのコミュニケーションの上に、単なる言語学の知識だけではなく、日本文化また心理学などいろいろな知識を身につけることは非常に必要があるだと思う。
注釈
(1)オノマトペは英語では「onomatopeia」という、オックスフォード英語辞典によると、それは「音の模倣によって物事や動作を命名したり、それによって言葉を作ったりすること」、あるいは「このような方法によって造られた言葉」と定義される。また、オノマトペにはもともと固有の日本語、すなわち、和語のものと、中国から渡来した漢語のものとがある。その他に欧米から渡来した洋語もある。
(2)田守育啓(2002)『オノマトペ擬音·擬態語を楽しむ』岩波書店(p134-p146)
(3)例(1)~(10)はすべて浅野鶴子先生と金田一春彦先生によって編集された『擬音語·擬態語辞典』(1978)に収録されたものである。
參考文献
[1]浅野鶴子 金田一春彦(1978)『擬音語·擬態語辞典』 角川書店
[2]天沼寧(1974)『擬音語擬態語辞典』 東京堂出版
[3]新村出(2005)『広辞苑 第五版』 岩波書店
[4]田守育啓(2002)『オノマトペ擬音·擬態語を楽しむ』 岩波書店
[5]野口宗親(1995)『中国語擬音語辞典』 東方書店
[6]廖雪辉(2006)《浅析日语中的拟声拟态词》 辽宁行政学院学报 2006年第11期
[7]兰月凤(2007)《从民族性看中日拟声拟态词的异同》 开放潮 总第112期
[8]王曙光(1987)《与“笑”有关的拟声词、拟态词小考》 日语学习与研究 1987 年第6期
作者简介
朱晓淑(1989—),巴彦淖尔市、河套学院讲师、硕士研究生,研究方向:汉日对比研究、日语教育
(作者单位:河套学院)
キーワード:オノマトペ 喜怒哀楽 特徴
日本語における「喜怒哀楽」のオノマトペ(1)の表現はとても豊かである。これからは主に三つの視角から喜怒哀楽に関連するオノマトペの特徴を分析する。それらの分析を通って、勉強に役立つのは望ましいことである。
一、音韻の特徴
田守(2)は日本語オノマトペの音韻·形態的特徴を詳しく検討した結果、音韻的特徴として、促音、「り」語尾、反複、母音の長音化、撥音が挙げられている。また、清濁によって、伝わったニュアンスも違ってくるのである。具體的に喜怒哀楽に関連するオノマトペにおいては、どんな特徴があるであろう。
1.1促音、「り」語尾、反復の特徴
ここでは、「にっこり」、「にこり」、「にこにこ」を例にとって、これらの特徴を見てみよう。
この三つの形態はいずれも基本的には温和な気持ちで、嬉しそうに笑う様子を表しているが、微妙に異なるニュアンスを含んでいることを直感的に理解できるはずである。
まず、「にっこり」と「にこり」を比べてみよう。
この二つの形態は、「にこにこ」と比べて、いずれも連続しない一回きりの笑顔を表現するが、「にっこり」は、「にこり」よりも笑い方が素早くて急な終わり方をしているように感じられる。このことから、促音は声が突然止まり、また動作の一回的な瞬間性を表すその「スピード感」、「瞬時性」、「急な終わり方」といった象徴的な意味を持っていると言えるであろう。
また、「にこり」は、「にっこり」よりも笑い方が柔らかく、穏やかなように感じられる。従って、「り」は、ある程度で柔らかさ、ゆるさを表す感じがある。また、突然の動作と音を表す時、促音「っ」より、リズムは少々速い。
それに対して、「にこにこ」は人が温和な気持ちで、連続して笑っている動作を描写しているのは直感的に理解できる。従って、反復形は音や動作の連続や継続、またはその繰り返しを表している。それは主に物事および動作の反復を強調する。
以上から、促音は「スピード感、瞬時性、急な終わり方」といった象徴的な意味を、「り」は「穏やかな感じ」といった意味を、反復形は「連続、繰り返し」を表していることがわかる。
1.2 母音の長音化と撥音の特徴
これから、「わっと」、「わーっ」、「わーん」を例にとって、母音の長音化と撥音の特徴を見てみよう。
例(3)(1)驚かされて、女の子はわっと泣き出したんだ。
(2)変わり果てたわが子の亡骸に、母親はわーと泣き伏した。
(3)叱られてドアの外に出された子が、わーん、わーんと泣いている。
この三つの形態は泣き声またその様子を描写しているが、「わっと」より、「わーっ」の方は泣き声を出している時間が幾分長いように感じられる。また、「わーん」の方は泣き声の響きがよく感じられる。
従って、母音の長音化は物事の音、動作また状態の継続を表す効果がある。また、撥音は音響の響きを表す働きがある。外界にある余韻の強弱、動作及び様子のリズムを強調する効果がある。
1.3清濁音の特徴
オノマトペには、「ぷりぷり」と「ぶりぶり」のように、濁音と清音また半濁音のペアを成すオノマトペが多数存在する。
例(4){「ぷりぷり」·「ぶりぶり」}怒る
(5){「ぽろぽろ」·「ぼろぼろ」}涙を零す
「ぷりぷり」と「ぶりぶり」という清濁のペアはいずれも怒っている状態を描写するが、濁音の方が半濁音よりも程度が激しいことを表している。このように、関わっている動作や状態の程度が激しいという点でもニュアンスの違いが見られる。
また、「ぽろぽろ」と「ぼろぼろ」のペアは共に涙を零す状態また音を描写できるが、「ぼろぼろ」の方は涙の粒はもっと大きいまた多いように感じられる。このように、濁音は清音·半濁音よりも分量や数量が多いことを表すようである。また、濁音は清音·半濁音よりも関わっているものが大きいことを表す。
従って、清音は鋭い、ささやかできれいで、軽さを表しているのに対して、濁音は鈍くて汚くて、重さを表していることがわかる。それに応じて、濁音は清音·半濁音よりは関わっている動作や状態の程度が活発で激しいこと、関わっているものが大きいこと、分量や数量が多いことを表すといった三つの効果がある。
二、ニュアンスの差
オノマトペは生き生きとした臨場感に溢れるという特徴を持っているので、文学作品、広告などに多用されているが、実際使用中には同じ意味を持っても、それぞれニュアンスの違いに注意する必要がある。
「にやり」と「にんまり」
例(6)すった財布の予想以上の中身に、すりはにやりとほくそ笑む。
(7)会場を埋め尽くした入学式の光景に、予備校職員たちの表情はなんとなくにんまり。
ここに挙げた「にやり」と「にんまり」は基本的には満足してほくそ笑む様子を描写するが、「にやり」はうまくいったと思う瞬間、思わず浮かべる笑いであるのに対して、「にんまり」は、満足感を味わっている感じでの笑いである。
三、感情色彩の差
褒めること、貶すこと、愛すること、憎むこと。この四種類の感情色彩から見ると、一部のオノマトペは強い感情を持っている。短文においても、鮮明的に話し手の感情、あるいは態度を表している。特に聞き手に伝わった感じによって、大体肯定的なパターン、否定的パターン、中性的なパターンという三つの種類に分けられる。 以下では「笑う」に関わるオノマトペを例にしてこの点を説明してみよう。
3.1肯定的なパターン
肯定的なパターンは主に聞き手に積極的なイメージを伝える。
例えば、「からから」は堅くて薄手の物体が連続してうち当たる音である。回転音として捉えられることが多い。人間の、屈託のない高笑いの形容にも用いられる。
例(8)「大成功!」の報せを受けて、からからと高笑い。
3.2否定的なパターン
否定的なパターンは大体消極的なイメージを聞き手に伝える。
例えば、「にやにや」は内心悦に入ったり、さまざまの思い入れがあったりして、笑いを浮かべる様子を描写する。
例(9)よほどいいことがあったらしい。一人でにやにやと思い出し笑いをしている。
3.3中性的なパターン
このパターンは人為的な感情を抜きに、物事をありのままに描写する。
例えば、「にっと」は満足げに笑いを浮かべる様子を描写する。
例(10)千円札を握らせると、老人はにっと笑って案内に立つ。
「にーっと」は、強調した言い方であり、小気味良い気分を表す笑にもなる。
おわりに
以上から、本文は例をあげながら、具体的に音韻、ニュアンス、感情色彩という三つの立場から喜怒哀楽に関連するオノマトペの特徴をまとめたが、資料また個人能力の制限で、まだきちんとまとめられなかった語彙量は相当あるに違いない。
また、オノマトペそのものも実際の言語生活に応じて、変化しつつあるから、これからは、日本人とのコミュニケーションの上に、単なる言語学の知識だけではなく、日本文化また心理学などいろいろな知識を身につけることは非常に必要があるだと思う。
注釈
(1)オノマトペは英語では「onomatopeia」という、オックスフォード英語辞典によると、それは「音の模倣によって物事や動作を命名したり、それによって言葉を作ったりすること」、あるいは「このような方法によって造られた言葉」と定義される。また、オノマトペにはもともと固有の日本語、すなわち、和語のものと、中国から渡来した漢語のものとがある。その他に欧米から渡来した洋語もある。
(2)田守育啓(2002)『オノマトペ擬音·擬態語を楽しむ』岩波書店(p134-p146)
(3)例(1)~(10)はすべて浅野鶴子先生と金田一春彦先生によって編集された『擬音語·擬態語辞典』(1978)に収録されたものである。
參考文献
[1]浅野鶴子 金田一春彦(1978)『擬音語·擬態語辞典』 角川書店
[2]天沼寧(1974)『擬音語擬態語辞典』 東京堂出版
[3]新村出(2005)『広辞苑 第五版』 岩波書店
[4]田守育啓(2002)『オノマトペ擬音·擬態語を楽しむ』 岩波書店
[5]野口宗親(1995)『中国語擬音語辞典』 東方書店
[6]廖雪辉(2006)《浅析日语中的拟声拟态词》 辽宁行政学院学报 2006年第11期
[7]兰月凤(2007)《从民族性看中日拟声拟态词的异同》 开放潮 总第112期
[8]王曙光(1987)《与“笑”有关的拟声词、拟态词小考》 日语学习与研究 1987 年第6期
作者简介
朱晓淑(1989—),巴彦淖尔市、河套学院讲师、硕士研究生,研究方向:汉日对比研究、日语教育
(作者单位:河套学院)