昔の日本は「一億総中流」の国だと称されていた。つまり、社会格差の小さい国であったが、今は日本人の中流意識が崩れ、皆「格差社会」と言う言葉をよく知るようになった。日本国内の所得格差はますます拡大している。正規雇用者が失業して、また非正規雇用者になって、正規雇用者の4割ぐらいの安い賃金で働いて、いつ解雇されるかわからない不安に追い込まれて、社会の「病者」になっている。こういう非正規雇用者は何種類もある。フリーター、パート、派遣社員、契約社員などは今日本社会の「弱者層」として知られている。彼らたちは安い賃金だけでなく、社会保障や社会保険に入れないため、社会の「下流層」に属している。　　 一方、トヨタのような世界的大企業で働いている正規社員は高い賃金を貰いながら、けっこうのボーナスといろんな保障をも貰っている。日本の社会はますます二極化している。そして、こういう格差が固定化してしまい、社会は階層化している。「下流」に属する人たちはいくら頑張っても、もう二度と立ち上がれないので、これは日本の年に5万人の自殺者の主な原因だと想像できるだろう。　　 小泉政権の5年5ケ月の間で、日本の社会格差はまた一層拡大していた。これは、小泉が強行した「構造改革」とは関係がないとは言えないだろう。「構造改革」はもともと新自由主義で、市場の競争だけを重視するため、多くの国民の犠牲者が出てきた。これは資本主義の本質で、政府は後ろに立っている本政府を支える財団の利益を最大化するために、戦争を起こしてもかまわないものである。　　 しかし、国は一般民衆からなっている。社会格差は大きすぎると、社会が崩れる恐れがある。バランスを取る社会を築くために、社会の格差を一定の程度にコントロールしないと絶対にマイナスの影響を出てくる。経済発展のほかに、国民がほどほどの富を有し、安定の生活を送れる福祉の社会を築くのが重要である。だから、日本の雇用制度と社会保障制度が国民のための政策に変わらないといけないのである。