【摘要】语言是交际的工具，能沟通彼此的意志和想法。但是，当我们所传达内容可能会给对方造成不愉快时，说话者应该采取一些必要的技巧来尽量减少这种不愉快感。“前置语表现”作为日语中一种重要的说话技巧，不仅在常对话中，也在讨论场面中表达鲜明的反对意见时大量使用。
　　【关键词】前置表现；讨论；反对意见；人际关系
　　一、はじめに
　　言語はコミュニケーションの道具であり、お互いに意志の疎通を図っている機能を持っている。しかし、（本田1997）伝われる内容が聞き手に不快感に与えるということが話し手に予想できる時には、話し手はその不快感を出来るだけ軽減するようなストラテジーを用いて伝えようとする。「前置き表現」は本題に入る前に現れ、コミュニケーションを円滑に進めるためのストラテジーとして使用される表現であり（大塚1999）、日本語の会話において多く使用されている。ところで、このようなストラテジーは日常会話だけではなく、討論というお互いの意見の対立が明らかな状況でも使われているのであろうか。
　　二、研究目的
　　本論では、討論場面における反対意見を述べる時に使われる「前置き表現」を人間関係の視点から考察してみたい。つまり、お互いの意見の対立が明らかな状況で反対意見を出す時に、どんな「前置き表現」を使うか、またこういう表現は人間関係を維持するにはどんな機能を持っているかを中心に研究する。
　　三、研究範囲
　　討論は主に、「同意を表明する、反対意見を述べる、意見を求める、質問に答える」という形で行われる。ここでは、「反対意見を述べる」時の会話のみを研究対象として考察する。また、日本語では反対意見を述べる時、意見を直接に提示することではなく、様々なストラテジー（前置き表現、文末表現、間接表現など）が利用されると本田（1997）は述べている。本論では、その中の「前置き表現」のみを研究対象とする。
　　四、研究方法
　　データ収集方法
　　本論では、会話における前置き表現をより効率的にするため、分析資料としてテレビ討論番組の討論内容を利用することにした。テレビ討論番組は日常の自然会話ではないものの、より自然会話に近いものと考えられるからである。
　　データ 一
　　2001年9月30日に放映されたテレビ番組「サンデープロジェクト」（テレビ朝日）の討論場面（約50分）を文字化したものをデータにしたもの。出席者は司会者1名と当時の各党首7名で、テロ事件後初集まって日本未来について話し合われた。各党首の間、それぞれ違う観点を持っているため、かなり意見の対立が存在している。
　　データ 二
　　2008年4月22日に放映されたNHKのテレビ討論番組「日曜討論」（約60分）の討論場面を文字化したもの。出席者は司会者1名、民主党3人、自民党3人で、年金と後期高齢者医療問題について討論された。両党は異なっている意見を持ち、激烈な討論を行っている。
　　今度の米軍の行動を自衛権だということで認めることが出来ないと思いますよ。「サンデープロジェクト」
　　其のほか、「ちょっと言いたいけど」、「はっきり私が申し上げたいです」「一点だけ申し上げたいのは」「具体的に提案したいと思いますが」「先ほど申し上げたのは」などの表現も多く使用される。
　　六、まとめ
　　本論では、二期テレビ討論番組の激烈な討論場面を取り上げ、反対意見を述べる時に使われる前置き表現を三種類に分けて、それぞれの特徴と機能について分析してみた。「前置き表現」はストラテジーの一つとして、お互いに円滑なコミュニケーションを図る、また人間関係を保つには重要な役が立っていることが分かってくる。
　　参考文献：
　　[1]本田 厚子（1997）「日本のテレビ討論に見られる討論の分析―礼儀拘束としての緩和マーカー―」日本言語学会第116回大会予稿集
　　[2]大塚 容子（1999）「テレビ討論における前置き表現―「ポライトネス」の観点から」『岐阜聖徳学園大学紀要』
　　[3]陳 臻渝（2007）「日本語会話における前置き表現」『言語文化学研究 言語情報編』第2号 大阪府立大学人間社会学部言語文化学科